平成12年度 小学校教育研修講座(理科)「中津層の化石の取り出しとレプリカ作り」
2000.6/9,6/22,7/31 神奈川県立教育センター地学
1.中津層から化石を取り出す
(1)化石からわかること
・産状(自生していたものか、流されてきたものかなど)から環境がわかる
・化石種(絶滅種、組み合わせ)から時代や生息環境(緯度、深度、底質)がわかる(現生の種との比較から学ぶ)
(2)採集のしかた
・まず、産状の観察
・限りある化石を乱掘をしない
・採集のときには、安全とマナー
・地形図などに産地をはっきり記しておく
(3)化石等の標本の保存、展示
・化石の採集
・クリーニング
・名前をしらべる(図鑑や図版、実物標本から)
・ラベル付け
・整理と展示
・博物館と化石ローンキット

2.化石のレプリカづくり
(1)油粘土による簡易雌型づくり
・アンモナイトから型を取る。 油粘土をまるめて、化石に押し当て、ゆっくりはがす。

(2)雄型づくり
・型に剥離剤(水で薄めた中性洗剤)を泡を立てないように刷毛で塗る。
・石膏2,水1の割合(体積比)で石膏を水に入れてよくかき混ぜる。(その際、墨汁を加える。)
・型にゆっくり流し込み、軽くトントンとたたいて気泡を抜き、固まるまで静かに置いておく。
(3)その他の方法の紹介
*シリコンゴムによる型どり(化石レプリカリスト)
今日は、シリコンゴムによる雌型作りは行いません。(別紙資料)あらかじめ作った雌型から雄型を作ります。作り方は(2)と同じですが、墨汁は加えないでください。
時間があったら、アクリル絵の具で化石をよく見て色づけしましょう。コツはいっぺんに単色で塗らないで、下地の色を付けた後、いろいろな色を混ぜて上から塗り重ねていくことです。
*コピックまたはれぷりっこ(凝固性海草成分と食品添加物を主原料)による型どり
今日は化石ではなく自分の指のレプリカを作ってみます。
@コピック1、水1の割合(体積比)で加え、よくかき混ぜます。フィルムケースに7分目ほど流し込み、指を底から浮かせて差し込み、固まるまで静かに待ちます。
A固まったら、前後左右に動かしながら指を抜き取ります。抜き取った型の中に(2)と同様に石膏を流し込みます。石膏に割り箸を差し込んでおきましょう。

化石レプリカ作りに必要な材料
| NO | 品名 | 規格 | 単価 | 備考 |
| 1 | 信越シリコーンKE−12(印象材) | 1kg | 4890 | ニッシリ03-3409-2132 |
| 2 | ハイキャスト(充填材) | 4000 | ニッシリ03-3409-2132 | |
| 3 | コピック | 1kg | 2200 | メイトウ0561-62-8800 |
| 4 | 低融点樹脂(おゆまる) | 1000 | ヒノデワシ株03-3619-0456 | |
| 5 | 焼石膏(歯科用) | 1kg | 600 | メイトウ0561-62-8800 |
| 6 | 紙コップ | 溶剤の計量、混合のため | ||
| 7 | はかり | 1kg以下 | 溶剤の計量 | |
| 8 | 厚紙(板目紙程度) | 型枠 | ||
| 9 | はさみ | |||
| 10 | ホッチキス | |||
| 11 | かき混ぜ棒(割り箸) | |||
| 12 | フィルムケース | |||
| 13 | 100度のお湯 | |||
| 14 | 中性液体洗剤 | 型どりの際のはく離剤 | ||
| 15 | 粘土パテ | |||
| 16 | 油粘土 | |||
| 17 | サランラップ | |||
| 18 | 水性アクリル絵の具のセット | |||
| 19 | 筆 | |||
| 20 | たがね | |||
| 21 | ふるい | 鮫の歯などを探すなら | ||
| 22 | 水槽 | 表面の水洗い用 | ||
| 23 | 標本箱の型紙 | |||
| 24 | ホッチキス | |||
| 25 | 製本用テープ又は布ガムテープ | |||
| 26 | 標本ラベル |
<用意する材料・用具>
石こう100g(1人分)、7〜9cm程度の風船、プラスチックコップ2個、マヨネーズ空き容器、わりばし、はかり、はさみ、新聞紙、(オプションで砂、絵の具、墨汁など)
500ml空きペットボトル、00号赤ゴム栓、ボール用空気入れ
<作り方>
1.石こうがこぼれても汚れないように、新聞紙を机の上にひろげる。
2.石こうが固まった後置いておく、卵置きを新聞紙を丸めて作る。
3.プラスチックコップに半分くらい石こうを入れる。(100g)初め、はかりを使って、コップに印を付けておけば、その後は印のところまで石こうを入れればよい。
4.もうひとつのコップに水を半分弱入れる。(100g)これも初めだけ計っておけば、はかりは必要ない。
5.水の入ったコップの中に石こうをゆっくり入れて、わりばしでかき混ぜる。
オプションで砂や絵の具、墨汁などを入れると、白い卵ではなく、変わった卵ができる。
<成人男子>
6.マヨネーズの容器によくかき混ぜた石膏をそそぎ入れる。このとき、石こうがこぼれやすいので、コップの口を押しつぶして細くしてやると入れやすい。
7.マヨネーズ容器に風船をつけ、逆さにして、容器を押して、石膏をいれる。

8.風船から石こうが逆流しないように風船の口元を押さえ、マヨネーズ容器から風船をはずし、風船を口にくわえて15cm前後の大きさに膨らませる。
<小学生以下、成人女子>
6’.ゴム栓をつけたペットボトルによくかき混ぜた石膏をそそぎ入れる。このとき、石こうがこぼれやすいので、コップの口を押しつぶして細くしてやると入れやすい。
7’.ペットボトルに風船をつけ、ゴム栓から空気入れで、適当な大きさになるように空気を入れる。空気入れを取り外し、ペットボトルを逆さにし風船に石こうをそそぎ込む。
8’.風船から石こうが逆流しないように風船の口元を押さえ、ペットボトルから風船をはずし、風船の口をしばる。(子どもの場合結べないこともある)
9.ゆっくりやさしく、8の字を描くように石膏が固まるまで風船をまわす。

10.10分から15分くらいで、固まりはじめてくるので、慎重に動かしながら液状のものが動かなくなったら、新聞紙の卵のせに置く。

11.暖かくなり、10分ぐらい後に完全に冷えたら、口元のゴムを引っ張りながら風船をはさみやカッターで切り取る。
・石膏と水の分量の加減をいくつか試してみましたが、今回のやり方は紙コップかプラスチックコップ2個で計ったり、混ぜたりがちょうどよい分量です。石こうと水の重さを同じにすれば、少しぐらい多くても少なくても大丈夫です。体積ではないので、注意!
・固まりそうになったときにあまり動かしてムラができると、そこにひびが入り失敗しました。
・風船を激しく回して作ったときは、失敗が多かったのですが、ゆっくり回すと成功率が上がりました。
・固まる直前に、卵のせの上に置いておくと、失敗が少ないようです。(この感覚は、何個か作らないと難しいです)
参考:子供の科学 1987年10月号 誠文堂新光社 楽しい学校工作
4.引用・参考文献
・相模原市立博物館(1998)相模原が海だったころ
・神奈川県立生命の星・地球博物館 化石ローンキットグループ(1998)
中津層の化石をしらべる 〜中津層産化石資料の教材化〜
・小川義和 実験観察講座「教育用レプリカ標本の製作方法」理科の教育1998年10月号
・http://www.cityfujisawa.ne.jp/~y.kanzki/repurika/repurika.htm
・http://www.cityfujisawa.ne.jp/~y.kanzki/repurika/kahaku/part1/part1.htm
・http://www.cityfujisawa.ne.jp/~y.kanzki/kyoryuta/991130.htm
・http://www.cityfujisawa.ne.jp/~y.kanzki/kyoryuta/kyoryuta.htm