砂の科学 1998.7.1 萩谷 宏

1.砂は何を表すか −砂のできかた

地殻物質の循環
 岩石の地表風化 → 砂+粘土+溶脱成分(イオン)
  砕屑物の生産:年間2×1013kg そのうち2〜3割が砂。

  溶け残りが砂をつくる。 (注:生物源の石灰質砂岩→溶脱成分から)
  砂の再循環、風化の進行などで、溶けにくい石英の割合が増加する。

 砂の性質は条件を反映…後背地の地質(原岩)、地形、気候(気温・降水量)、輸送

2.砂から情報を取り出す

1)個々の粒子を見る
  粒子の起源と履歴を読みとる
  *固溶体鉱物の化学組成、表面形態、鉱物年代など。

2)砂全体として見る
  平均化されたものとして評価する。
  *QFL三角プロット、化学組成、粒度分布、年代分布など。

3.後背地を読みとるツールとしての砂

 *利用の条件

4.神奈川の砂から何がわかるか

 *神奈川の砂の特殊性

実習予定

7/1:比較用の鉱物粒子プレパラート作成。各地の砂の観察。
7/21:海岸砂の観察。比較。
7/22:重鉱物分離・観察。

参考書

「砂の科学」R.Siever著, 立石雅昭訳 東京化学同人 SAライブラリー15 1995 \4600

ホームページ

http://member.nifty.ne.jp/hagiya/index.htm「砂つぶの地球科学」

砂の一生   砂のかたち  砂の分類  石英の比率の変化

粒子形態…鉱物の結晶構造を反映

円磨度

砂岩の分類
石英、長石、岩片の構成比と、基質の割合で区分。
原岩・風化度、淘汰状況などを反映する

石英砂岩  アルコース砂岩  グレイワッケ  

砂漠成砂岩
粒子表面の酸化鉄の微粒子が、ダスト・リムをつくっている。
砂をつくる石英は二次成長している。

風化程度による、石英・長石比の変化
…砂岩の形成には長石の風化が重要

主な砂岩の化学組成
左から石英砂岩、アルコース砂岩(長石質砂岩)、グレイワッケ

砂の分布 −テクトニクスと砂

QFL図による後背地の分類

島弧分類を細分したQFL図
島弧の侵食が進行し、深成岩が露出するようになると、
岩片よりも石英・長石が増加し、図の左上に移動する。

QFL図を用いた研究の例(鈴木茂之、1992)
 時代とともに火山島弧が削剥され、深部が露出している。


砂の情報

石英粒子の表面形態−走査電顕像

砂岩中のモナズ石の年代分布(足立・鈴木1992)
舞鶴帯(三畳紀)・美濃帯(ジュラ紀)の比較

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