微小化石の教材化 理科教育研修講座中学校/理科テーマ別研修講座 地学

【放散虫】

太平洋側のメキシコ沖3857mの深海底で採られた軟泥の中にたくさんはいっています。

泥を耳かき1杯ほどビーカーに入れ、水を加えて指で軽く濁りを取るような感じで洗います。これでも見えますが、放散虫の殻のガラスの細かい目のようなところに泥がいっぱい詰まっています。そこで、超音波洗浄器のなかに、サンプルの入ったビーカーを入れ、濁りがなくなるまで洗浄します。あまりやりすぎると、放散虫も壊れてしまいますので、1〜2分ぐらい。顕微鏡で見て、まだ泥がついているようならまた洗浄します。

自然の美を堪能できます。岩波洋三さんが「自然のかくし絵(サイエンスからアートへ)海鳴社 1700円 1995年発行」に書いてあるように、すばらしい造形美です。

メキシコ沖の深海底軟泥は誰でも手に入れられるものではありませんから、どうすればよいかというと、駿河湾などの深海底から取ってくる。これも難しい、ではどうすればいいか。昔、昔、深海底で堆積した地層から泥を取ってくればいいわけです。それはどこにあるかというと、神奈川県なら剣崎とか、葉山などです。でも、昔は泥だったのですが、今は硬い岩石になっていますので、細かくしてやらなければなりません。ふつう放散虫がたくさん含まれているチャートという岩石に比べますと、それほど硬いわけではないので、フッ酸などという有毒な薬品をつかわなくても、大丈夫です。適当に割り砕いた岩石にうすい塩酸(1N)を入れて、泥粒をつないでいる石灰分を溶かしてやるとある程度細かく砕けます。この泥をよく洗った後、軟泥と同じようにもう一度洗ってやると放散虫を見ることができます。もっと、徹底的に岩石を砕きたいというときは、硫酸ナトリウムが再結晶するときの膨張する力を使って岩石を砕きます。飽和硫酸ナトリウム水溶液を乾いた岩石に浸して、よくしみこませ、2〜3日置いておけばいいのです。

1.超音波洗浄機で泥分散 2.75μmのふるいで洗浄 3.簡易ピペットで取り出し

剣崎の地層から取り出された放散虫(「ディダイモシルティス・ラティコヌス」バイオリンににていますが、バイオリーナではありません約1200万年前)

 

ガテマラベイズンの軟泥からとりだした放散虫 電子顕微鏡写真へ

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