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葉山及びその周辺の地学ガイド 観察コース   @渚橋より長者ヶ崎へ  

葉山町立葉山中学校 大久保尚哉先生のガイドブックを編集) 

渚橋 →→→

鐙摺(ポイント1)→→→

下水処理場→→→→

旗立山(ポイント2)

→→→ →→→

海岸へ→→(ポイント3)→→→→

森戸神社付近(ポイント4、5)→→

真名瀬 → →

小磯(御用邸岬)(ポイント6)(ポイント7)

→→→→長者ヶ崎(ポイント8)

(C)Shobunsha Publications,Inc

 

芝崎海岸 

東500m上空より

 

(ポイント1)第1図

渚橋から歩いて2,3分の右側の小道に金網でおおわれた崖が見られます。この崖全体を眺めてみると崖の左上のところから右下に向かって斜めの面があるように見えます。さらに近づいて見ると上の地層はゆるく傾いていますが、下の地層は垂直に立っています。また、下の地層は砂粒の集まった砂岩という岩石ですが、上の方には角のとがった1cmほどの礫の粒が入っている岩石です。そしてその礫は上へいくほど粒は細かくなっています。また、礫のある岩石の中にはミウラニシキと呼ばれる貝の化石も含まれています。上位の地層は逗子層と呼ばれている地層の一番下の部分です。下位の地層は葉山層群と呼ばれ三浦半島で一番古い地層です。このような地層の重なり方を不整合と呼んでいます。また、逗子の下水処理場にも、同じように不整合面が観察できる場所があります。どちらの場所にも逗子市教育委員会の掲示板があります。(第1図)

 

(ポイント2)第2図

鐙摺の港を少し歩いたところに日本料理屋の日影茶屋があります。その店の道路をはさんで向かい側の山が旗立山です。チェーンを外し階段を上ると道なりに足元に見える灰色の凝灰質(火山からの噴出物)の砂や砂より細かいシルトできている岩石があります。場所によっては関東山地から運ばれた小さな黒い礫も含まれています。ここは、地層の傾きや重なり方がよくわかりません。このような堆積の仕方は、大量の砂・礫が短時間にたまったためと考えることができます。(第2図)

 

(ポイント3)第3図

葉山マリーナをすぎたところで海岸にでて砂浜を歩いていくと波打ちぎわにうすい砂の層がたくさん重なっている岩があります。この地層は一部断層によって切られていて、波を打ったような模様になっています。なぜこのような模様を示すかというと海底につもった泥や砂がまだ固まっていないときに地震などをきっかけとして、地すべりをおりっしてできてきたものです。このような構造をスランプ構造といいます。このような紋様ができたのは、どちらからどのような力がはたらたか推理してみましょう。(第3図)

 

(ポイント4)第4図

森戸神社の境内を通って海岸の裕次郎の記念碑のところに立つと右手に鳥居がある大きな岩が見えます。この岩は灰白色の色をしていて、風化によりモザイク状の割れ目が発達しています。割目は赤褐色の酸化鉄の被膜で覆われています。この岩石は砂より細かいシルトでできていて鐙摺層より古い岩石で森戸層と呼ばれています。層が不明瞭な部分と、数mm巾のラミナが多数重なった部分がよく見えます。層の不明瞭な部分は、大変ゆっくり堆積したものです。ラミナが著しい部分は、砂やシルトが流されてきて、短期間で堆積していったものと考えられます。(第4図)

*ラミナ:葉理と呼び地層中に見える堆積物の粒子

 

(ポイント5)第5図

森戸神社の先端の岬をさらに南に下ると、そこには森戸層中の砂岩岩脈が見られます。これは、まだ未固結の時に地震動をきっかけとして、割れ目にそって砂が流れ込んで固まった異常堆積構造の一つです。砂岩の岩脈は森戸層の地層の面に対してどんな向きではいりこんでいますか観察してみましょう。(第5図)

 

(ポイント6)第6図

御用邸の北側にある葉山公園から御用邸岬に出ます。ここは葉山層群と逗子層の岩石が再び現れるところです。社(やしろ)が祭ってあるこの岩は葉山層群の岩石で地層の模様があまりはっきりしていません。逗子層の方は模様がはっきりとしています。また、岬の右側の大きな岩は貝やフジツボなどの化石を含む石灰岩の固まりです含まれている化石は、いずれも破片でしかも密集していることから、別の所から流され、吹き溜まりのように堆積したものと考えられます。逗子は、南に行くほど傾きがゆるくなります。(第6図)

 

(ポイント7)第7図御用邸岬ケスタ地形

岬の南側は波による浸食の違いが観察できます。砂やシルトの細かい粒とスコリアの黒く粗い粒が互い違いに重なって、まるで表面は昔の洗濯板のようです。どうしてこのような地形ができてきたのか粒のあらさに着目して考えてみましょう。(第7図)

スコリア:火山砕屑物の一種で多孔質で黒色などの暗い色を示している。

 

(ポイント8)第8図長者ヶ崎

御用邸岬からさらに南に行くと長者ヶ崎の崖に着きます。崖には白っぽい岩石で砂の粒とシルトの粒が互い違いになっていて水平な地層の縞模様をつくっています。また小さい断層がいくつもるので、地層のつながりを見るにもよいところです。ここも逗子層です。白っぽい帯は、火山灰の堆積したもので、輝石と呼ばれる黒っぽい鉱物と長石と呼ばれる無色鉱物を含んでいます。白い帯の火山灰を採取して水洗後、双眼実体鏡で観察してみましょう。(第8図)

 

 

第9図  子産石

長者ヶ崎をさらに南に向かっていくと久留和というところに着きます。ここには子産石と呼ばれているノジュール(団塊)があります。子産石は砂粒が炭酸カルシウムによって固結したものす。希塩酸をたらすと盛んに二酸化炭素の泡を出します。不思議なことに、子産石はきれいな球形をしています。どのようにしてこんな形ができたのでしょうか。(第9図)

長者ヶ崎 北上空より

 

平成11年度 自然とのふれあい指導者研修講座 演習1 資料  神奈川県立教育センター 地学教室

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